消費増税対策のポイント5%還元の穴でボロ儲け?

消費税10%の景気対策でやろうとしているポイント5%還元に「穴」があるという話が話題になっていますが、、

テレ朝news(2018/12/18)
ポイント不正取得の恐れ 「5パーセント還元」に穴

ポイント不正取得の恐れ
 

政府は、消費税増税対策としてキャッシュレスで決済した場合にポイントで還元することを検討しています。ところが、ポイントを不正に際限なく取得できることが発覚し、問題になっていることが分かりました。
政府は来年10月の消費税引き上げに伴い、中小の小売店でキャッシュレス決済した場合、5%分のポイントを国の予算から還元する方針です。政府関係者によりますと、複数の事業者が商品の転売を意図的に繰り返すと際限なく5%分を入手できることが発覚し、問題となっています。例えば、AさんがBさんに100万円の商品を売ると、商品を買ったBさんは5万円分のポイントを入手します。今度はBさんがCさんに転売すると、Cさんにも5万円分。さらに、CさんがAさんに売って、Aさんにも5万円分。これを繰り返すと…。この問題について、財務省が経済産業省に対策を検討するよう要請したということです。
麻生財務大臣:「(Q.対応策を何か財務省としても?)経産省でやってもらうということだ」
世耕経済産業大臣:「国と決済事業者が連携していくことが重要」

このニュースでは複数の事業者が互いにカード決済で転売を繰り返すという方法が取り上げられています。
「際限なく」と言っていますが、実際にはカードの利用限度額が上限になると思われます。
このポイント還元の期間が9カ月間だとして、カードの利用限度額が100万円なら、
最大で5万円×9カ月=45万円分のポイントが取得できることになります。
限度額が300万円なら135万円分、1000万円なら450万円分です。
複数のカードを併用すれば、この数倍のポイントが取得できるかもしれません。
ただし、カードの支払い日に、支払い口座に限度額分の残高が必要になるので、現金の流れが軌道に乗るまでは、限度額の数倍の運転資金が必要になる可能性があります。
さらに複数のカードを使う場合は、その分の資金が必要です。

似たようなポイントの取得は、単独の事業者でもできそうな気がします。
例えば、店の従業員が店の商品を個人のカードで買う方法です。
正確には、商品を買ったことにして、商品は店の在庫のままにします。
従業員はポイントを取得して、後で店から代金を返してもらいます。
店がカード会社に支払う手数料がコストになりますが、例えば手数料が2%なら3%分のポイントが利益になります。
高額の商品で9カ月繰り返せば、それなりのポイントが取得できそうです。
ただし、店の経理処理は上手くやる必要があるかもしれません。

それにしても、こんな事は、優秀な官僚の方々ならとっくに気付いていたのではないでしょうか。
今頃になってメディアに出てくるというのは、すでにある程度対策に目途が付いている可能性があります。
表向きは、
財務省・・・対策は経産省がやる事
経産省・・・対策は決済事業者がやる事
という、たらい回しになっているようですが。

まあ、ポイントにまつわるこの手の手法は、他にもいろいろありそうです。
ちなみに、10日間で終わってしまったペイペイの20%還元では、かなりの転売目的の購入があったとか、なかったとか。

消費増税までまだ時間があるので、経産省とカード会社はそれなりの対策をするはずです。
いろいろ画策している方は、ご注意ください。