緊急事態宣言は解除か延長か、政府は正しい判断ができるか?

緊急事態宣言の期間があと1週間ほどですが、その先どうするかが問題になっています。

宣言を出す時に出口のことをあまり考えてなかったのでしょう。

時事ドットコム(2020/4/26)
緊急事態、大幅延長に慎重 国民の不満懸念、月末にも判断―全面解除見通せず―政府

政府の専門家会議は、

(1)接触機会8割減目標の達成度
(2)感染者数の推移
(3)医療現場の状況

を総合的に判断するようですが、

最大の問題は、実際の世の中の感染の状況が正しく把握できていないことだと思います。
PCR検査は対象者を厳選して数を絞っているし、濃厚接触者の調査は中途半端です。
携帯電話の位置情報と実際の感染の関係もどこまで検証されているのでしょうか。

慶応義塾大学病院がコロナと無関係のこれから入院する人をPCR検査したら6%が陽性だったそうですが、

(参考)日経メディカル(2020/4/24)
COVID-19症状ない他疾患患者の約6%にPCR陽性

すでに街中にはかなりの人数の新型コロナに感染した人がいる可能性があります。
そのような市中感染者の状況をある程度把握しないと、緊急事態宣言をどうするかの判断は難しいのではないでしょうか。
 

一度感染者数が減少しても、その後再び増加してしまった例はいくつもあります。

北海道

コロナ感染者数北海道
道内の発生状況

北海道は2月28日から3月19日まで緊急事態宣言を行って、3月の後半は感染者数が低く抑えられていましたが、4月に入って再び増加しています。

大阪府

コロナ感染者数大阪
大阪府の最新感染動向

大阪府は3月の中旬に感染者が減少しましたが、その後増えてしまいました。

愛知県

コロナ感染者愛知
愛知県の感染症発生状況

愛知県も3月の中旬に感染者が減少しましたが、その後増えてしまいました。

一度感染者数が減少しても、市中に残った感染者や県外から入ってきた感染者によって、簡単に再び増加してしまうようです。
 

少なくとも、病院のキャパがある程度正常にならないと、解除は難しそうな気がします。

政府がどういう判断をするのか、注目したいと思います。