緊急事態宣言は本当に5月31日に解除できるのか?
昨日、緊急事態宣言の延長が正式に発表されましたが、本当に5月31日に解除できるのでしょうか。
結局、昨日は解除に向けての具体的な計画は語られませんでした。
14日に最新の分析結果を公表するようですが、何が出てくるのでしょう?
このままズルズル月末になってしまわなければいいのですが・・
5月31日という日付は予測に基づいて決めたと思うのですが、ちょっと気になったので、簡単にシミュレーションしてみました。
以前の専門家会議の資料に、接触の削減による新規感染者数の推移のグラフがあります。
新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言(2020年4月22日)
このグラフの報告日のライン(80%、65%)から、5%毎のラインを作ると、このようになります。(ピークを0日にしてあります)
このラインの中から、新型コロナの新規感染者数のグラフにちょうど上手く当てはまるラインを選んで重ねると、以下のようになります。(縦方向は感染者数に合わせて拡大縮小してあります)
まず、全国の新規感染者数のグラフです。
とりあえず、75%のラインを選んでみました。
感染者数は日々増減しているので、どの位置にラインを重ねるかが悩ましいですが、とりあえずこの状態で見ると、5月末頃に新規感染者数が100を切る感じです。
専門家会議の方が、
「病床のキャパ等を考えると、1日100人以下が解除の目安」
と言っていましたが、ちょうど5月末にそうなる感じです。
今のペースで感染者数が減っていけば、5月31日の緊急事態宣言解除は妥当かもしれません。
ただし、実際には都道府県毎に見ていく必要があると思います。
東京都の場合はこんな感じになります。
感染者数の変動が結構大きいのでラインの重ね方が悩ましいですが、これで見ると、5月末の新規感染者数は20~30人位と予測されます。
一方、昨日、緊急事態宣言の解除に関して、
退院者数>新規感染者数
という条件が発表されました。
東京都の最近の退院者数はこのようになっています。
80人以上の日は特殊要因として除くと、大体1日20人前後です。
そうすると、東京都の緊急事態宣言の解除の条件としては、新規感染者数が15人以下か10人程度になっている必要があるのではないでしょうか。
何か対策があればいいですが、今のままでは、5月末はちょっと厳しそうな気もします。
以上は、接触削減のシミュレーションのグラフを用いて、とりあえずざっくり予測したものなので、あまり正確性はありませんが、ちょっと気になります。
東京都は今の削減ペースで5月末に緊急事態宣言を解除できるのでしょうか?
また、他の道府県はどうでしょうか。
北海道などはまだ予測が難しそうな気もしますが。
まあ、そもそも都道府県が公表している感染者数のデータをそのまま使って予測していいのか?
という根本的な疑問はありますが・・
政府の専門家会議には、各都道府県の予測データの公開を望みます。