新型コロナ、ソフトバンクの大規模抗体検査の結果

ソフトバンクが4万人以上を対象に行った新型コロナの抗体検査の結果が公表されました。

ケータイ Watch (2020/6/9)
ソフトバンクの新型コロナ抗体検査、店頭スタッフの陽性率0.04%に孫氏「良い意味で驚いた」

孫さんの対談動画はこちらです。
対談 「抗体検査結果速報値等について」

合計44000人というかなり大規模に実施したようです。
これだけでも大したものだと思います。
 

やはり医療従事者は陽性率が高いようです。
 

医療従事者でも歯科は少し低いようです。
 

これはソフトバンクの社員と取引先関連の結果です。
店頭(ショップ店員)が意外に低い結果になっていて、これには孫さんも驚いているようです。
やはりコールセンターは少し高めになっています。
ちなみに、ソフトバンクグループは5月は9割以上が在宅勤務だそうです。
 

今回の抗体検査の結果と厚労省のデータを都道府県別に比較すると、同様の傾向だそうです。
使用した抗体検査キットが全くデタラメということはなさそうです。
 

今回使用した2種類の検査キットのうちの1つはINNOVITA社のキットです。
感度87.3%、特異度100%だそうです。
 

特異度についてはソフトバンクで検証した結果、99.99%だそうです。
 

感度は発症日からの日数でかなり変わってくるようです。
これは抗体ができる時間と関係があるようです。
発症日から8日目以降の平均は87.3%ですが、29日以降では94%です。
 

これはPCR検査で陽性だった人を抗体検査した結果ですが、発症後13日目で陰性だった場合もあるそうです。
 

もう1つの検査キットはOrientGene社のキットです。
感度はIgMが87.9%、IgGが97.2%、特異度は100%だそうです。
 

こちらもソフトバンクで特異度を検証した結果、99.99%だそうです。
 

新型ではないコロナウイルスを今回のキットで検査したところ、交叉反応はなかったそうです。
 

動画の終盤では、孫さんが新型コロナの検査についていろいろ語っています。
ソフトバンクが事業を安心して継続できるように、社内で検査をやっていきたいそうです。


 

INNOVITA社は発症からの日数毎の感度を評価していますが、同様のことはPCR検査にも言えるのではないでしょうか。
PCR検査は感度が7割だとか、偽陰性が何割だとか言われていますが、発症日と検体採取日の関係に注意すれば、偽陰性も減らせるかもしれません。

プロ野球やJリーグでは定期的にPCR検査を実施することになりましたが、抗体検査を組み合わせることで、PCR検査を減らすこともできそうです。

今後、ソフトバンクのように社内でPCRや抗体の検査を始める会社が増えてくるかもしれません。
多くの大企業が始めて、日本全体の感染拡大の抑止に繋がることを期待します。