マイナンバーカードの一体化リスク
政府は着々と計画を進めています。
河野デジタル大臣は持前の突破力を発揮しているようです。
FNNプライムオンライン(2022/10/13)保険証 2024年秋にマイナ一本化 河野デジタル相が正式表明
河野デジタル相は「2024年度秋に、現在の健康保険証の廃止を目指す」と述べ、「国民や医療機関の理解が得られるよう、丁寧に取り組む」としている。
また、運転免許証については、2024年度末に予定していたマイナンバーカードへの一体化の前倒しを検討する。
さらに、スマートフォンにマイナンバーカードの機能を搭載できるサービスを、2023年5月11日から、アンドロイド機種についてスタートさせるとしている。
これは政府が進めている「マイナンバーカードの普及および利用の促進」政策の一環です。
「健康保険証」と「運転免許証」は、本人確認書類として非常によく使われる2つの証明書だと思いますが、それをマイナンバーカードに一体化しようとしています。
そして、従来の健康保険証は2024年に廃止されることになりました。
おそらく運転免許証も今後廃止される方向ではないでしょうか。
「健康保険証」と「運転免許証」という2大本人確認書類がマイナンバーカードに一体化されると気になるのは、カードを破損や紛失した時のことです。
マイナンバーカードを紛失してしまうと、自分が自分であることの証明が難しくなる可能性があります。
一例として、以下は千代田区のマイナンバーカードの再交付時に必要な本人確認書類です。
運転免許証と健康保険証が廃止されると、
パスポートを持っていなくて、顔写真付きの証明書が何もない自営業の人が用意できるのは、
年金手帳と預金通帳くらいでしょうか。
年金手帳がどこかに行ってしまった場合は、どうすればいいのでしょう?
自分が自分であることを証明できない・・
マイナンバーカードを紛失すると、結構面倒なことになるかもしれないので、十分気を付けた方がよさそうです。
また、マイナンバーカードを破損してICチップが使えなくなると、保険証として使えなくなります。
マイナンバーカードの再発行には1~2カ月ほどかかるようです。
その間、仮の保険証がもらえるのでしょうか?
いざという時に、保険証が使えないということがないように、カードはあまり雑に扱わない方がよさそうです。
運転免許証のデータもICチップに保存されるようですが、そのデータを使うのは事故や取り締まりなどで警察に提示を求められた時と、レンタカーを借りる時くらいでしょうか。
ICチップが壊れていても、普段は特に問題はないかもしれません。
でも、いざ警察がデータを読もうとした時に読めなかったら、警察はどうするのでしょう?
レンタカーは借りられなくなるのでしょうか?
いずれにせよ、マイナンバーカードの破損や紛失には気を付けた方がよさそうな気がします。
今回いろいろ調べていて気になった事がもう1つあります。
マイナンバーカードを紛失した時は、コールセンターに電話してカードを一時停止できるようになっています。
マイナンバーカードを一時停止すると、ICチップの電子証明書が一時保留になるので、役所で保留を解除するまでは、マイナ保険証も使えなくなります。
気になったのは、一時停止する時に、コールセンターに何を伝えるのかです。
マイナンバーカードの所有者の名前と住所と生年月日でしょうか?
でもそれだと、第三者が簡単に「なりすまし」できてしまうのでは?
「誰かに勝手に保険証を使えなくされてしまった」
という事件が、そのうち起きるかもしれません。
マイナンバーカードに一体化すればするほど、リスクもどんどん高まりそうです。
将来的には、その仕組みを国家が意図的に利用する可能性もありそうですが・・