日本の少子化は意図的に行われてきたらしい

戦後の日本の少子化は、政策によって意図的に進められてきたようです。


データ元:内閣府「出生数及び合計特殊出生率の年次推移」
 

産経新聞(2016/2/20)
日本の少子化は「人災」だった(上)戦後ベビーブーム突如終焉

それにしても日本の出生数の減少ペースは速い。戦後のピークである昭和24(1949)年の約270万人と比較すると、70年弱で約3分の1に減った。しかも、その推移を追いかけると、気になる変化が見つかる。
24年の翌年は出生数が一挙に36万人も減り、第1次ベビーブームが突如終わっているのだ。
明らかに不自然である。当時の資料を調べてみたところ、意外な事実が明らかになってきた。
戦後、占領政策を実施した連合国軍総司令部(GHQ)が、堕胎や避妊による「産児制限」を仕向けていたのだ。日本の少子化は、GHQによって引き起こされた人災だったともいえる。

GHQの人口問題の専門家らは、戦後も「日本の人口増加に歯止めがかからなければ、将来、膨張主義が復活する」と警告した。

第1次ベビーブームは、戦時中の出生数減少の反動で一時的に増えただけで、数年で自然に終わった可能性があると思いますが、GHQはそれを意図的に終わらせた(終わらせるように日本政府に圧力をかけた)ようです。

第2次ベビーブームでも少子化政策が行われたようです。

東洋経済(2019/4/12)
日本で「子どもは2人まで」宣言が出ていた衝撃

1974年7月に実施された「第1回日本人口会議」(国立社会保障・人口問題研究所)では、増えすぎる人口を問題視し、「子どもは2人まで」という宣言を出しています。
この会議に関する新聞報道は、大手新聞はもちろん、北海道から沖縄までの地方新聞、社説・コラム・漫画を含め、150編以上にのぼりました。まさに国をあげての「少子化を推進する大キャンペーン」だったのです。

1970年前後の合計特殊出生率は2.1台で、第1次ベビーブームの急減速も考慮すると、この時も意図的に止める必要はなかった可能性があります。
にもかかわらず、マスコミ総出でキャンペーンを展開したというは、何らかの意図を感じてしまいます。

1985年のプラザ合意の後は、バブルが起きて崩壊し、第3次ベビーブームは起きませんでした。

プラザ合意は日本経済に計り知れない影響を与えた(今も与えている)と思いますが、第3次ベビーブームを潰す目的もあったのではないかと疑ってしまいます。

 
2000年以降の合計特殊出生率はこのようになっています。


データ元:内閣府「出生数及び合計特殊出生率の年次推移」
 
2005年に最低の合計特殊出生率1.26を付けましたが、この頃は景気が拡大していた時期で、2006年から出生率が上昇に転じました。

日銀が5年続けてきた量的金融緩和とゼロ金利を解除したのも2006年です。
また、ワークライフバランス推進会議 が発足したり、労働時間等の設定の改善に関する特別措置法 が施行されたのも2006年です。
「働き方改革」という言葉がよく聞かれるようになったのも、この頃だったような気がします。
おそらく、2006年以降の出生率の上昇は、景気の回復と働き方の改善の相乗効果によるものではないでしょうか。

2006年以降、リーマンショックがあっても、東日本大震災があっても、出生率の上昇トレンドは続いていましたが、それを止めてしまった最大の要因が消費税の増税だと思います。
(参考)消費税増税とアベノミクスが日本の少子化を加速させたのか?
消費税の増税で一気に物価が上がったことで、実質賃金を下げてしまいました。
しかもそれを2回も(8%と10%)やってしまいました。
消費税を10%に上げた2019年の出生率は急落しています。

財務省 よくあるご質問
先般の消費税率10%への引上げは、なぜ行われたのですか。

少子高齢化という最大の壁に立ち向かうため、従来、高齢者中心となっていた社会保障制度を拡充し、子育て世代のためにも使えるよう「全世代型」に転換していかなければなりません。
こうした背景の下、令和元年10月に消費税率は8%から10%に引き上げられました。

財務省は「少子高齢化に立ち向かう」と言いながら、少子化を進めています。

 
いずれにせよ、戦後日本は「少子化を進める政策」によって、ここまで少子化が進んできたようです。
出生数または出生率が上昇する度に、ことごとく、それを止める政策が行われてきました。
何か、壮大な力が働いているような感じもします。

 
次はどんな政策をやろうとしているのでしょう?

TBS NEWS DIG (2023/1/24)
「“次元の異なる”は単に金銭給付の拡大ではない」少子化対策で岸田総理が説明 “社会構造が変わる取り組みに”


 
岸田総理は、この国会の最重要課題に掲げた少子化対策について、連立を組む公明党に対し、「“次元の異なる”というのは、単に金銭給付の拡大延長ではない」と述べ、社会構造が変わる取り組みにしたいと意欲を示しました。

岸田総理は「もっと子育てをしやすい社会にしていく」と強い意欲を示したということで、今後は具体的な政策につなげ、財源を確保できるか、実行力が問われます。

 
また増税ですか?

NHK NEWS WEB (2023/1/6)
自民 甘利氏“少子化対策の財源 消費税率引き上げも検討対象”

今後の少子化対策を進めるための財源について、自民党の税制調査会で幹部を務める甘利前幹事長は、将来的な消費税率の引き上げも検討の対象になるという認識を示しました。

TBS NEWS DIG (2023/1/24)
「法人税の負担をお願い」「影響を最大限配慮」岸田総理 国会で“防衛増税”めぐり増税への理解を求める

岸田総理は国会で、防衛費の増額に伴う税負担について「個人、法人への影響については最大限配慮する仕組みにする」などと述べ、増税への理解を求めました。

 
最近、アメリカの戦争屋が台湾有事を煽りまくっているようです。

NHK NEWS WEB (2022/1/18)
台湾危機は2027年までに起きるのか?

「台湾を巡る危機が2027年までに顕在化するおそれがある」
こう警告するのは、去年まで現役だったアメリカのインド太平洋軍の前司令官です。この発言がきっかけとなり、いま、中国が軍事力を背景に台湾統一に乗り出す日が近づいているのではないかという懸念が広がっています。

そんな戦争の匂いのする社会が「子育てしやすい社会」のはずがありません。

岸田さんも本気で少子化のこと、日本のことを考えているなら、防衛増税の前にもっとやるべき事があるのではないでしょうか・・