マイナ保険証とオンライン資格確認をごっちゃにするな!(その3)

これは誇張というより、騙し・ごまかし・ペテンでしょう。

朝日新聞(2023/8/2)
マイナ保険証のメリット「誇張」?厚労省「今の保険証で対応可能も」


 
マイナンバーカードと保険証を一体化させた「マイナ保険証」で、政府側がメリットとしている説明について、野党側が「誇張」だと批判を強めている。
従来の保険証でも対応可能なものをマイナ保険証への切り替えがなければできないかのように示し、誤解を与えかねないとして、正確な説明を求めている。

政府はこれまで、マイナ保険証を使うことで「窓口での限度額以上の医療費の一時支払いが不要」になると説明。
従来は立て替え払いを避けるため、事前に「限度額適用認定証」を健康保険組合などの保険者から入手する必要があったが、その手間が不要になるとしてマイナ保険証のメリットの一例としてきた。

ただ、厚生労働省はこの日、今の保険証でも同様の恩恵を受けられると説明。
同省によると、今の保険証でも、マイナ保険証が使える「オンライン資格確認システム」を導入済みの医療機関なら患者が口頭で申し出るだけで、マイナ保険証と同様に、特別な手続きは不要になるという。

これは「マイナ保険証」と「オンライン資格確認」をごっちゃにするプロパガンダの典型的な例だと思います。

オンライン資格確認システムは、従来の保険証でもアクセスできます。


オンライン資格確認の導入について


オンライン資格確認でできること

 
オンライン資格確認システムのマニュアルには、従来の保険証で高額療養費制度の情報を取得できることが記載されています。


病院・診療所向けオンライン資格確認等システム運用マニュアル_1.20版

 
転職直後の旧保険証での受診に関しては、先日の閉会中審査でも説明がありました。

YouTube

今回、このオンライン資格確認システムという仕組みができることによりまして、過去の保険者のデータで請求しても、支払機関の方で振り替えまして(レセプト振り替えと言いまして)、本来の新しい保険者のところに請求することが自動的にできるような仕組みを導入してございます。

 
これらは「マイナ保険証」のメリットではなく、「オンライン資格確認」のメリットです。
従来の保険証でも対応しています。

政府のプロパガンダに騙されないようにしましょう。