自民党議員のビジネスモデル

自民党は死守しようとするでしょう。

JIJI.COM(2024/2/2)
岸田首相、企業献金廃止に否定的 「トリガー条項」発動に慎重―参院代表質問

共産党の委員長に就任後、初の代表質問に臨んだ田村智子氏は「投票権を持たない企業の献金は国民の参政権を侵害する」と指摘。首相は「論理の飛躍がある」と反論し、「政党が受け取ること自体が不適切とは考えていない」と語った。
企業・団体献金の全面禁止は立憲民主党や日本維新の会も掲げている。
首相は「献金の多寡により政策立案の在り方がゆがめられることはこれまでも、これからもない」とも強調。裏金の定義に関しては「一概に答えることは困難」と述べた。

朝日新聞(2024/1/20)
「ザル法」どころか大穴だらけ 政治資金規正法の甘くて緩い実態


 
 政党が「政策活動費」などとして議員個人に渡す金は、議員が何に使ったのか使途を報告する必要がない。「政治資金規正法の最後のブラックボックス」とも言われる。

毎日新聞(2024/1/30)
国会論戦開始 裏金 首相、生煮え答弁 法改正、具体性乏しく
東京新聞(2021/8/31)
政治家個人への寄付、禁止なのに...「抜け穴」から与野党が計22億円 使い道報告義務なく

政治資金規正法は政治家個人への寄付を禁じ、資金管理団体や政党支部で受けて収支報告書を提出するよう定めている。ただ、「政党がする寄付」には適用しないという例外規定があり、支出が認められている。

東京新聞(2023/12/24)
政治家の資金「二重取り」のズルさ 税金315億円、さらに禁止されたはずの資金源も それでも満足できず裏金か

政党には、企業や業界との癒着を防ぐために導入された「政党助成金」が支給されている上、政治家が代表を務める政党支部が「抜け穴」となって禁止されたはずの企業・団体献金も流れる。言わば「二重取り」状態が続いてきたところへ今回発覚した裏金事件。政治家のブラックボックスには、いったいいくらのカネが吸い込まれているのか。

これらの報道を参考にして、自民党議員のビジネスモデルを図にしてみました。


 
細かい所は不正確かもしれませんが、ご了承ください。

結局、突き詰めると、昔から言われている「鉄のトライアングル」になると思います。


 

wikipedia
鉄のトライアングル

鉄のトライアングル(てつのトライアングル)とは、政策形成過程における政官財(政官業。政界、官界、財界の3業界)の癒着構造を示す語。鉄の三角形、鉄の三角同盟とも呼ばれる。
政官財が以下の行動を取ることにより、国益・国民益より省益・企業益・私益が優先される。

・財界等の業界団体や圧力団体が政治献金で族議員に代表されるような政治家を支援し、財界に影響力のある官僚を天下りで懐柔する。
・官僚は所轄業界をまとめ、その利益代表として動き、政治家・財界を許認可権限・公共事業・補助金振り分けで影響力を持つ。
・政治家は官僚・財界の通したい予算・法案成否について影響力を行使し、財界から政治献金を集め、官僚への限定的指揮権を持つ。

鉄のトライアングルは、自民党政治の根幹だと思います。

毎日新聞(2023/11/25)
2022年政治資金収支報告書 自民と財界、続く互助関係 24億円超、2年連続増

自民党の政治資金団体「国民政治協会」(国政協)への2022年分の企業・団体献金は24億5000万円に上った。21年比0・8%増で、増加は2年連続。ロシアのウクライナ侵攻に伴う物価高騰が国民生活を直撃し、賃上げを求める声が高まる中、財界は自民への献金を維持し、政府、自民党は財界の求める政策を実現した。両者の「互助関係」は続いている。

 
連日報道されている「裏金」も、ビジネスモデルの中で重要な役割を果たしているようです。

読売新聞(2024/1/22)
大臣ポスト目指し集金、自由なカネで官僚接待…領収書も不要・批判の目逃れ

自民党安倍派の政治資金パーティーの収入を巡り、同派からキックバック(還流)を受けていた谷川弥一衆院議員(82)。関係者は、裏金化された還流資金の一部は世間で批判を浴びやすい高額な飲食費などに充てられたと証言する。
その一つが、官僚たちとの会食だった。各省庁のキーマンを押さえ、パイプを作っておけば、地元の陳情を通しやすくなる。

高級料亭や、2次会として女性が接待する飲食店を利用することもあった。マスコミや市民団体から批判されることを懸念し、領収書が不要な還流資金を使い、政治資金収支報告書には記載しなかったという。

派閥パーティーのノルマ超過分は全て議員の取り分となる。安倍派の議員秘書は「使途の大半が飲食費。議員仲間や官僚との懇談などの支払いに充てていた」と語り、「政治資金でごちそうしたと分かれば後味が悪いものだ。自由に使えるお金は多いに越したことはない」と話す。

 
企業団体献金の全面禁止は、自民党政治の崩壊にもつながる話だと思います。
自民党は死守しようとするでしょう。
自民党以外にも、全面禁止になると困る人は少なくないかもしれません。
野党はどこまで頑張れるでしょうか・・