ばらまきボンビー

日本政府はどこまで考えているのでしょう?

日本経済新聞(2024/2/24)
炎上する国際協力 「ばらまきボンビー」にならぬために

岸田文雄首相が紛争地や途上国への支援を表明すると、2023年秋ごろからSNS(交流サイト)で「ばらまきボンビー」という言葉が飛び交うようになった。人気ゲームで持ち物をばらまくキャラクターと日本の海外支援を重ねた批判的な発信だ。

国際支援がやり玉にあがるのは納税者が政府のお金の使い方に不信感を抱いているからだろう。ODAのムダや非効率を排除すべきなのは言うまでもないが、足元の自民党派閥の政治資金問題が「ばらまきボンビー」批判を増幅させている面もある。

スポニチ(2023/12/2)
海外で財政支援連発の岸田首相 ネット上に新たなあだ名?「ばらまきボンビーにしか見えない」

外相経験もあり、たびたび海外を訪れる岸田首相だが、そのたびに各国に多額の財政支援を約束。2月にはフィリピンに年間2000億円超、5月にはガーナで約735億円の支援を申し出た。3月にインドを訪れた際には、グローバルサウスへのインフラ整備のため30年までに官民で約11兆円を投じると発表している。

国民の平均年収が30年以上もほぼ横ばい状態の中、昨年度の税収は一般会計で71兆1374億円と過去最高を3年連続で更新。そんな中でも海外への財政支援の連発に、SNSには「日本のために税金を使えよ!」「外面だけはええな」「エジプトに340億円寄付。日本国民はひたすら増税」「万博の木製リングの予算と同じぐらい?」「何かリターンがあってお金を渡してるの?」「世界のATMやんけ」「1200兆円の借金国が、何をバラまいている」と、憤りと疑問の声が次々と投稿された。

そんな中で飛び込んだ財政支援のニュースに、ネット上では「ばらまきメガネ」「ばらまきボンビー」といった新たなあだ名も登場した。

「ばらまきボンビー」とは、人気ゲームソフト「桃太郎電鉄」シリーズで、プレーヤーの鉄道会社社長の資産などを勝手にばらまいてしまう疫病神。ネットには「岸田首相ばら撒きボンビーに見えてきた笑」「岸田文雄ばらまきボンビーで草」「何ら日本に有利な条件を出させていない、ばらまきボンビーにしか思えません」と、あきらめの声が上がっていた。


KONAMI


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政府の国際協力の必要性は分かりますが、その支援先と金額が本当に妥当なのかは気になります。

日本はグローバルサウスに対して、2030年までに官民合わせて750億ドル以上の投資をするそうですが、

日本経済新聞(2023/3/20)
岸田首相、インド太平洋のインフラ・安保支援750億ドル

岸田文雄首相は20日、訪問先のインドで演説し「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)の実現に向けた新たな推進計画を表明した。グローバルサウスと呼ばれる途上国のインフラ整備などを支えるため、日本が2030年までに官民で750億ドル(およそ9兆8000億円)以上を投じると発表した。

2025年には、日本のGDPはインドに抜かれることが予測されています。

第一生命経済研究所(2024/2/15)
日本の経済規模5位転落のリスク ~ドイツの次はインドに抜かれる~

日本の2023年の名目GDPが発表されて、ドイツに経済規模が抜かれることが確定的になった。日本の転落はこれで終わりではなく、すぐに2025年に今度はインドに抜かれて世界第5位に落ちる可能性がある。日銀の金融政策が円安指向を是としていると、2023年平均の1ドル140.5円よりも2024年は円安水準になり、5位転落が現実味を帯びる。

 
2050年にはインドネシアにも抜かれてしまいます。

日本経済新聞(2024/1/22)
グローバルサウスとは GDP、2050年にかけ米中超え

三菱総合研究所によるとサウスの名目国内総生産(GDP)の合計は50年にかけて米国や中国を上回る見込みだ。米ゴールドマン・サックスが予測する経済規模ランキングでは、50年には3カ国、75年には6カ国が上位10カ国に入る見通しとなっている。

 
ちなみに以前は、日本の対中国ODAがダラダラと2022年まで続いていたことが問題視されていました。

朝日新聞(2022/3/31)
対中ODAが今月末で終了 「日本の支援、中国で知られず」批判も

40年以上にわたって中国に供与されてきた日本政府の途上国援助(ODA)の全ての事業が、3月末に終了します。ODAは中国の発展を支えて日中の結びつきを強めた半面、援助を続ける必要性や、中国側の情報公開などをめぐって批判も受けてきました。

 
単純にGDPだけで判断できるものではないとは思いますが、経済成長真っ盛りのグローバルサウスに対して、衰退途上で借金にあえいでいる日本が多額の資金を支援するというのは、本当に妥当な政策なのか?という感じもします。

2030年までに750億ドル以上ということは、年平均90億ドル以上ということでしょうか。
1ドル150円とすると、1.35兆円以上です。
このうち官の分がどれだけか分かりませんが、金額の妥当性はどうなのでしょう?

子育て支援金の1兆円を医療保険料に上乗せしようとして大騒ぎしている状況を考えると、いろいろ疑問が湧いてきます・・