トランプ前大統領暗殺未遂事件(その9)
銃声の音声データに関して、情報を更新したいと思います。
先日のブログ では、CNNとMr.サンデーの2つの音声データを使いましたが、今回は3つの音声データを使って検証してみました。
1つはクルックス容疑者の近くの音声として、CNNのサイトの動画の音声を使用しました。
CNN(2024/7/13)'He's got a gun!': Listen to audio of rally attendees as gunman is spotted
「彼は銃を持っている!」:銃を持った男が目撃された集会参加者の音声を聞く
この動画の銃声部分の音声は、前回使用したMr.サンデーの音声と同等ですが、Mr.サンデーは10発の途中でナレーションが入っていたので、こちらに変更しました。
図の名称は引き続き"Near Crooks"にしておきます。
2つ目はステージの北側の客席で撮影した動画の音声です。
Near Crooksとステージの間の位置になります。
図の名称は"North of Stage"としておきます。
3つ目はステージの音声です。
前回使用したCNNの動画は少し音量が小さかったので、今回はFOXニュースの動画の音声を使用してみました。
図の名称は"On Stage"としておきます。
それぞれの音声の会場での位置関係はこうです。
USA TODAY(青字は筆者が追記)
3つの音声データのAからJまでの銃声の波形をまとめて表示させると、このようになります。
今回は主に反響音(エコー)の時間に着目してみました。
エコーがはっきりしない場合もありますが、おそらくこれだろうという部分の時間を出してあります。
まず、3つの音声データのAからC(1~3発目)は、このようになります。
Near Crooksは3つとも0.13秒、North of Stageは3つとも0.19秒で、エコーの時間が一定です。
ところがOn Stageでは、AとBのエコーはCより少し遅いです。
ざっと5から9msecほどです。
実はこの件は前回から少し気になっていたのですが、単なるバラツキかもしれないと思って、特に取り上げませんでした。
ただ、やっぱり気になります。
音の空気中の速度は、1msecで約0.35mなので、9msecだと約3メートルです。
銃声の直接波の経路と、反射波(エコー)の経路の差が、1発目と3発目で3メートル違うということです。
Near Crooksのようなスマホで歩きながら(走りながら?)記録した音声なら全く気にしませんが、このOn Stageの音声は、プロの取材陣がしっかり固定して記録しているはずです。
1,2発目と、3発目は、違う場所から発射された可能性があるのではないでしょうか。
次はDからHまで(4~8発目)の音声データです。
先日のブログで、CNN VideoにはFがないとか、Gはエコーがないということで、DやEとは別の武器ではないか?と書いたのですが、おそらく、こういうことだと思います。
North of Stageの波形を見ると、FとEのエコーがほぼ同じタイミングになっています。
そのため、音が衝突して、Fの音がOn Stage(先日のブログではCNN Video)の方には、ほとんど届かなくなってしまった可能性があります。
また、FのエコーはGの干渉を受けて、On Stageに届かなくなった可能性があります。
同様に、GのエコーはHの干渉を受けて、On Stageに届かなかった可能性があります。
また、音が干渉して潰し合う可能性を考えると、先日のブログで行ったような、単に個別の波形の見た目を比較しても、あまり意味がないような気がしてきました。
今後見解が変わるかもしれませんが、とりあえず現時点では、D,E,F,Gは同じ武器から発射された可能性がありそうということにしておきたいと思います。
1つの武器で約0.6秒間に4発発砲したことになりますが・・
ただしHは、違う武器の可能性があるかもしれません。
On Stageのエコーの時間がD,Eより長いです。
A,Bと同様の時間になっています。
あとIですが、先日のブログで、Near CrooksのIの前に謎のYがあると書いたのですが、おそらく勘違いでした。
Iの音が到達するタイミングが、Near CrooksよりNorth of StageとOn Stageの方が早かったということだと思います。
ステージの後方の建物の屋根の上にいるスナイパーが発射すると、そのようなタイミングになりそうですが、どうでしょう?
今回の内容をまとめると、このようになります。
やはり、1,2,8発目のエコー時間の違いは気になります。
スナイパー以外に、4つの武器が使われた可能性があるかもしれません。
あるいは、1,2,8発目と、3~7発目で、2つの武器だった可能性も、否定できないと思っています。
引き続き、調査したいと思います。