マスク不足が解消する時期は? マスクの転売禁止で解消?
マスクの転売規制が今日施行されました。これでマスク不足が解消すると思っている人は多いようですが、それは期待外れになる可能性が高いです。
そもそも、今はマスクの需要が爆発的に増えているため、供給が全く追いつかない状態になっています。
実は、すでに政府は2月中旬にその事を認識していたようです。
2/22の時事ドットコムの記事
に、
政府関係者によると、1月最終週には週1億枚超を供給できるようになったが、それでも週9億枚に急増した需要に追い付いていないという。
とありますが、おそらくこれが実態でしょう。
単純に日本の全人口が毎日1枚使うと、1週間で大体9億枚位です。
実際にはマスクを全く買わない人もいれば、1人で何100枚も買う人や転売屋、医療関係者などいろいろいますが、トータルではそれほど外してない数字のような感じがします。
政府は3月のマスクの供給枚数を月6億枚と発表していますが、週9億枚の需要には全く届いていません。
需要と供給の差は月30億枚です。
転売を禁止したところで、この差をどれだけ小さくできるでしょうか。
仮に1万人の転売屋が1万枚ずつマスクを買い占めていたとしても、たかが1億枚です。
とても追いつきません。
政府はマスクチームを作ってマスク不足の対策を進めているようですが、基本的に医療機関や高齢者施設などが対象です。
医療用マスクの数量は、年間10億枚程度です。
(引用:日本衛生材料工業連合会)
月平均では1億枚程度の計算になりますが、これは平時の場合です。
今はマスクが枯渇して危機的なクリニックもあるようなので、その数倍の需要があるかもしれません。
今後の感染者の増加を想定して備蓄も必要と思われます。
そう考えると、月6億枚の供給があっても、ほとんどは医療用に回ってしまう可能性があるかもしれません。
さらに懸念されるのは、輸入の数量です。
上のグラフから、国内の生産数は年間11億枚なので、月1億枚程度です。
現在はどのメーカーも24時間体制でこの2~3倍の生産をしているのと、政府の補助金で新たにマスクの生産を始めたメーカーもあるので、月3億枚程度になっている可能性がありますが、それでも月6億枚供給するには、3億枚は輸入する必要があります。
新型コロナの感染が世界中に拡大している現状では、輸入はいつ止まるか分かりません。
普段マスクをほとんど使わない欧米でマスクの需要が増えると、世界中でマスクの奪い合いが起こって、外交力や政治力の強い国が持って行ってしまうことになるでしょう。
さすがにマスクで戦争はないと思いますが・・
日本政府は医療機関のマスク不足解消に全力を上げていますが、一般向けはあきらめている可能性があります。
経産省のサイト
にマスク不足の対策に関していろいろ書かれていますが、どれも医療機関などの優先度の高い所向けの話です。
この辺は野党やマスコミに突っ込んでほしいところですが・・
いずれにしても、日本で一般の人のマスク不足は、そう簡単には解消しないと思います。
マスク不足が解消するのは、みんながマスクを使わなくなる頃かもしれません。
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