緊急事態宣言ボロボロ コロナの感染拡大は阻止できるのか?
ようやく出た緊急事態宣言は見切り発車だったようです。
休業要請をどこまでにするか、国と東京都で揉めています。
NHK NEWS WEB(2020/4/8)
東京都 休業要請の対象で国と隔たり 10日の公表へ調整急ぐ
新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を受けて、東京都は徹底した外出自粛などを要請する措置を8日から始めました。一方、措置に盛り込まれる予定の休業を要請する具体的な業態や施設は、国との協議が整っていないことからまだ決まっておらず、都は10日の公表を目指して調整を急ぐことにしています。
東京都は以下の施設を休業要請の対象にしようとしていましたが、国から「それでは厳しすぎる」とイチャモンが入ったようです。
東京都が休業要請を想定する施設<大学・学習塾等>
大学、専修学校、各種学校、自動車教習所、学習塾など(※)
<運動・遊戯施設>
体育館、水泳場、ボウリング場、スケート場、ゴルフ練習場、バッティング練習場、スポーツクラブなど
<劇場等>
劇場、観覧場、映画館、ライブハウスまたは演芸場など
<集会・展示施設>
集会場または公会堂、ホテルや旅館の集会用の場所、展示場、博物館、美術館、図書館など
<商業等>
百貨店、マーケット、ショッピングモール、ホームセンター、理髪店、質店、貸衣装店など(※)
<娯楽施設等>
キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール、カフェ、バー、個室ビデオ店、ネットカフェ、漫画喫茶、カラオケボックス、マージャン店、パチンコ店、射的場、勝馬投票券発売所、場外車券売場、ゲームセンターなど
(※)床面積100平方メートル以下の小規模店舗などは感染防止対策をした上での営業を求める
東京都以外は当面休業要請はしないようです。
休業要請の施設も、補償条件も、全部揃った状態で緊急事態宣言が出されるものと思っていたのですが、とても残念です。
現金給付が30万円とか200万円とか金額だけ決まっているようですが、具体的な条件がはっきりしないので、自分はもらえるのか、もらえないのか、いつもらえるのか、よく分かりません。
経営者にとっては、休業して大丈夫か判断できないので、余裕がなければ営業せざるを得ないと思います。
こんな事で新型コロナの感染を止めることはできるのでしょうか。
人と人との接触を8割削減すれば、2週間で感染者数を減らすことができるようですが、
読売新聞オンライン(2020/4/8)
首相「接触8割削減なら1か月で緊急事態脱出」
まず、公共交通機関の運行に関わる人や医療従事者などは現状を維持する。その代わり、他の職種で接触を大幅に減らす。たとえば、オフィス仕事は原則在宅で行い、どうしても必要な場合は週5日出勤していた会社員の出勤日を1日に減らすなどの対策をとる。そのうえで、日常生活では〈1〉生活維持に必要な場合を除き外出しない〈2〉飲み会、多人数の会食をしない〈3〉集団感染を引き起こす可能性があるライブハウス、ナイトクラブなどへの出入りを控える――ことで7~8割の接触を減らせる。
この内容通りにやるには、1は周知の徹底、2と3は施設の休業を徹底するとして、オフィス仕事と通勤をどれだけ削減できるかがポイントのような気がします。
週末は7~8割削減できそうですが、
NHK NEWS WEB(2020/3/30)JR山手線など 週末の利用者約70%減 外出自粛呼びかけで
問題は平日です。
日経電子版(2020/4/7)朝の山手線、乗客35%減どまり 接触8割減に現状遠く
4月上旬の山手線の平日朝の通勤時間帯の利用者数は、2月上旬の35%減だそうです。
山手線沿線の大手企業ならテレワークや時差通勤もある程度は進んでいると思われますが、それでもこの程度ということは、これを8割にするのは並大抵な事ではなさそうです。
さらにこんな記事もあります。
毎日新聞(2020/4/7)
福岡99.8%、東京98% 新規感染減に不可欠な「行動抑制率」 専門家が試算
このシミュレーションでは、東京は98%抑制しないと感染者数が減らないようです。
今の補償なき自粛方式では、新型コロナとの闘いは長期戦になりそうな気がします。
夏の自然収束にほのかな期待をしつつ、ワクチンが打てるようになるまでどうやって耐えるか、という問題かもしれません。