原油価格大暴落、先物価格がマイナス40ドル

新型コロナによる経済活動停滞、原油需要減少の影響で、ついに先物価格がマイナスになってしまいました。

朝日新聞デジタル(2020/4/21)
NY原油先物、史上初のマイナス コロナで供給過剰に

週明け20日の米ニューヨーク商業取引所で、原油価格の指標となる米国産WTI原油の先物価格(5月物)が1バレル=マイナス37・63ドルと、史上初めてマイナス価格で取引を終えた。新型コロナウイルスを抑え込む対策で世界経済が停滞。エネルギー需要の急減で原油供給が過剰になっており、原油を貯蔵するスペースが限界に達しつつある。

前週末の終値(1バレル=18・27ドル)からは55・90ドル幅もの急落となる。取引時間中に一時、1バレル=マイナス40ドル超まで低下した。マイナス価格は、原油の売り手が、通常とは逆に買い手にお金を払って引き取ってもらうことを意味する。

WTIの先物取引は、米オクラホマ州で現物の受け渡しが生じうる。近辺の貯蔵タンクやパイプラインが満杯に近づき、海上のタンカーを含めて原油を保管する料金が跳ね上がっていた。

原油を受け取ると一緒にお金ももらえるそうです。
夢のような話にも聞こえますが、保管料金がネックのようですね。

こんなチャートは滅多に見られないと思います。

WTI原油先物
WTI原油先物
Chartpark

ガソリン価格はそれほど安くはなっていないようです。

ガソリン価格
gogo.gs
 
 

原油がこんなに安くなってしまうと、産油国は大変だと思います。

産油国シェア
今日の石油産業2019

特に、アメリカのシェールオイルは採算ラインが50ドル位のようなので、今の状況はまずそうです。

先日、シェールオイル企業「ホワイティング・ペトロリアム」の破綻のニュースがありました。
米 シェールオイル企業が初の破綻 原油価格の急落で

歴史を見ると、原油価格と戦争は切っても切れない関係のようですが・・

原油価格の推移
今日の石油産業2019

地球上で良からぬ事が起きないことを願うばかりです。