緊急事態宣言、「K値」で東京都の解除時期を予測してみた

大阪府の吉村知事も「K値」に注目しているそうです。


https://twitter.com/hiroyoshimura

政府も緊急事態宣言の解除の判断で利用しているかもしれません。

(参考)Yahoo!ニュース(2020/5/14)
国家緊急事態宣言の費用対効果は? 39県で解除へ「K値で新型コロナの正体を暴け」

14日に国家緊急事態宣言が首都圏などを除く39県で解除される見通しとなる中、表計算ソフトを使えば誰にでも簡単に計算でき、新型コロナウイルス流行の収束時期を予測できる全く新しい指標「K値」がにわかに注目を集めています。
大阪大学核物理研究センター長の中野貴志教授と九州大学の池田陽一准教授(理論核物理)が考案しました。

 
それにしても実にタイムリーです。
早速このK値を使って緊急事態宣言の東京都の解除時期を予測してみました。

今回参考にさせていただいた資料です。
TAKASHI NAKANO Home Page
K値で読み解くCOVID-19の感染状況と今後の推移
K値のスライドによる説明

K値
K値
K値
http://www.rcnp.osaka-u.ac.jp/~nakano/K-slides-public.pdf
 

今回は以下の手順で行いました。

1.K値のグラフを作成する

東京都のサイトから取得した感染者数のデータを使って、エクセル上でK値のグラフを作成します。
K = 直近1週間の感染者数/総感染者数
この式で、今回は4/1から5/15までのKを求めました。
総感染者数は3/25を0にリセットします。
エクセル上でKは0.25以上と以下で分けて登録しました(近似線を描くため)。

2.0.25<K<0.9 の部分の傾きK'を求める

グラフ上で近似曲線の線形近似ラインを引いて傾きK'を求めます。

3.K<0.25の部分の予測線を引く

k=1+2.88K’
でkを求めて予測線のグラフを作成します。
予測線の先頭は線形近似ラインの端に大体合うようにして、それ以後は順次k倍した値です。
 

以上のようにして作成したグラフがこれです。

K値による東京の感染収束予測

K値による東京の感染収束予測

感染者数とK値の関係のグラフも作成しました。

K値による東京の感染収束予測

政府の緊急事態宣言の解除の目安の1つが、
直近1週間の10万人あたり累積報告数が0.5人未満程度
です。
東京都の人口では70人未満に相当します。

70人の時のKは0.015~0.02位なので、その時期は5月26~27日辺りと推測できます。
今のペースで感染者の減少が進めば、5月31日には緊急事態宣言を解除できそうです。

21日に解除したいという話もあるようですが、21日はまだ120~130人位なので、10万人あたり0.5人未満の条件は満たせていない可能性があります。
その時の状況次第では、月曜日の25日に解除という判断もあるかもしれません。

ちょっと心配なのは、ゴールデンウィーク明けの人出の増加です。
5月7日以降と週明けの11日以降の人出によって、21日以降と25日以降、感染者が増えてしまう恐れがあります。
でもそれは、21日の時点ではまだ分からないと思います。
政府はどうするのでしょう?

なかなか先が見えません・・
 

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