緊急事態宣言の解除の条件は何だ?
政府は2回目の緊急事態宣言を出すことを決めたようですが、どうやって解除するつもりでしょう?
産経新聞(2021/1/5)
緊急事態宣言 7日に発令決定 菅首相が表明
菅義偉(すが・よしひで)首相は5日の自民党役員会で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言について、専門家で構成する基本的対処方針等諮問委員会(尾身茂会長)を7日に開き、発令を決める方針を表明した。
対象地域は東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県で、発令は7日か8日になる見通し。期間は1カ月とする方向で調整している。
また去年と同じように、とりあえず期間だけ決めて、出口を考えずに突入でしょうか?
去年の1回目の緊急事態宣言では、緊急事態宣言の期間中に専門家会議がこのような基準を出していました。
すったもんだの末、解除の直前に出てきた基準だったと思いますが、新規感染者数の
「人口10万人あたり0.5人程度以下」
というのが唯一客観的な数値ということもあって、この数字はかなり重要視されていた気がします。
東京都の場合は1日70人程度以下ですが、緊急事態宣言が出てから約1か月後にその人数になりました。
第1波のピークは約200人で、今よりはるかに世の中の危機感が高まっている状況で、感染者が十分少なくなるのに約1か月かかりました。
そして、入院・療養者数が減少するのはその1週間後です。
では、今回の緊急事態宣言の解除はどうするのでしょう?
現在の第3波のピークの感染者数はまだ分かりませんが、仮に年末の1300人がピークだとしても、第1波の6倍以上です。
第1波の時とは検査数が違うので同じ基準にする必要はないかもしれませんが、感染者数を十分少なくするためにはかなり時間がかかりそうな気がします。
しかも、世の中は第1波の時のような危機感はなく、時短要請などの対象はかなり限定するようです。
感染力が強いイギリスや南アフリカの変異ウイルスが広がる可能性も否定できません。
真冬の今、緊急事態宣言を出しても、なかなか感染者が減らない可能性があります。
感染者数が十分減らない状態で解除してしまったら、元の木阿弥、医療も経済もボロボロになるだけです。
今回の緊急事態宣言の解除の条件について全く報じられていませんが、今回も政府は何も考えていないのでしょうか。
本来なら、まず目標(出口)を決めて、それを実現するためにどうするかを考えるべきだと思います。
これから首都圏は出口のないトンネルに入ってしまうのでしょうか・・