NHKの受信料値下げ、1割では納得できない
NHKは2023年度から受信料を値下げする方針のようですが、1割程度では多くの人が納得できないのではないでしょうか。
JIJI.COM (2021/1/13)
NHK受信料、1割値下げへ 23年度、剰余金を還元
NHKは13日、2023年度に受信料を引き下げる方針を固めた。剰余金を原資とする仕組みを創設し、受信料収入(年間約7000億円)の1割相当の値下げを行う方向で調整する。
朝日新聞 (2021/1/13)
NHK受信料値下げへ、BS2Kは一本化 中期経営計画
武田良太総務相はNHKの受信料について、「コロナ禍で家計負担を軽減するために何ができるかをしっかり考えるべきだ」と述べるなど、さらなる値下げを求めていた。
武田大臣は以前、携帯料金については、
「1割や2割では納得できない」
と言っていましたが、NHKにも言ってほしいです。
中期経営計画では、23年度に「BS1」と「BSプレミアム」のBSの2K放送を1チャンネルにすることも記載する。
このほか、ラジオは第1と第2があるAMラジオを一本化し、25年度にFMラジオとあわせて2波にする方向で検討する。
もっと減らしてもいいと思うのですが。
そもそもNHKの役割については、こう記載されています。
Q 公共放送は必要なのか
公共放送であるNHKの使命や役割は、視聴者のみなさまからいただいた受信料をもとに、放送の自主自律を貫き、視聴者の判断のよりどころとなる正確な報道や豊かで多彩なコンテンツを全国で受信できるよう放送することで、「健全な民主主義の発達」や「公共の福祉」に寄与することです。
「視聴者の判断のよりどころとなる正確な報道」
はいいと思いますが、
「豊かで多彩なコンテンツを全国で受信できるよう放送すること」
は、民放やネットメディアなどで多彩なコンテンツを全国で受けられる現状では、もう意義を失っていると思います。
また、
大河ドラマや紅白歌合戦のような関心の高い番組だけでなく、教育番組や福祉番組、古典芸能番組など、市場性や視聴率だけでは計ることの出来ない番組も数多く放送しています。これは広告料を主な財源とする民間放送や、税金で成り立つ国営放送ではなく、視聴者のみなさまに負担していただく受信料で成り立つ公共放送だからこそ実現できるものと考えています。
現状は番組を視聴するしない(視聴者かどうか)に関わらず、負担を強いられています。
早急に番組を視聴した人が負担するようにシステムを改めるべきではないでしょうか。
NHKの現状を考えると、全世帯が一律に負担するのは報道番組の分だけでいいような気がします。
少し前にこのような記事が話題になりました。
マネーポストWEB (2020/12/7)
高橋洋一氏「公共放送に見合うNHK受信料はせいぜい月300円」
NHKの番組で真の公共放送と呼べるのは災害情報と選挙の政見放送くらい。公共放送分に見合う受信料はせいぜい月額200~300円でしょう。その金額なら国民も納得できる。足りない財源は、総合テレビも公共放送分野と商業分野を分離し、放送法を改正して娯楽番組にCMを流せるようにすることで賄えばいい。
記事にはBSの民営化やEテレの売却なども書かれていますが、地上波とBSとラジオをそれぞれ1つずつでもいいような気がします。
そして、報道以外は全部ペイパービューにすれば、月額200円も実現性が出てくるのではないでしょうか。
現在のNHKの契約件数はこのようになっています。
約4200万件なので、1件の月額を200円にすると、年間の受信料総額は、
200円×12ヶ月×4200万件=1008億円
になります。
NHKは受信料以外の収入が200億円ほどあるので、合わせると約1200億円ということになります。
この1200億円を固定的な収入として報道番組を放送して、その他の番組の分はペイパービューの視聴者から徴収すればいいと思います。
現在の予算(支出)は約7300億円です。
支出で一番大きい「国内放送番組の制作と送出」は約5500億円になっています。
このうちの報道番組の分は正確には分かりませんが、1000億円程度と推測されます。
報道番組だけなら、約1000億円で済む可能性があります。
次に大きい支出は「受信契約および受信料の収納」で779億円です。
受信料の徴収に800億円近いコストをかけているようですが、根本的に見直すべきだと思います。
契約はオンラインを基本にして、全面スクランブル化とペイパービュー化すれば、劇的に削減できるのではないでしょうか。
その他の管理費なども大幅にスリム化すれば、月額200円は不可能ではないと思います。
でも、
ただNHKに「やれ」と言っても無理でしょう。
放送法を変えるとか、外部から強制的にやる必要があると思います。
一番の抵抗勢力は総務省の官僚という話もあるようですが・・