医療崩壊から医療壊滅へ もう政府も自治体もアテにできない

新型コロナの入院難民が急増しています。もう自分の命は自分で守るしかなさそうです。

TBS NEWS (2021/1/13)
医師会会見、医療すでに「崩壊」 このままでは「壊滅」

「現実は特に首都圏など緊急事態宣言対象地域において、通常の入院患者の受け入れを断るなど、すでに医療崩壊の状態になってきています。さらに、このまま感染者数の増加が続くと、医療崩壊から医療壊滅になってしまう恐れがあります。欧米のような感染爆発の気配が現実化してきたと感じます。全国的な緊急事態宣言も選択肢の一つです。データが全て基準を上回ってからというのは手遅れ感が否めません」(日本医師会 中川俊男会長)

産経新聞(2021/1/14)
自宅療養者の死亡相次ぐ 病床逼迫で入院調整難航の高齢者も

新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、東京都で自宅療養者の死亡が相次いだ。保健所の入院調整で受け入れ先が見つからず、命を落としたケースもあり、病床逼迫(ひっぱく)で懸念されてきたことが現実になった。


 
 
NHK NEWS WEB (2021/1/14)
“自宅療養中に悪化し死亡”相次ぐ 東京 神奈川など4都県で7人

50代の女性は、発熱やのどの痛みなどの症状があり、今月6日に検査で陽性と判明しました。
女性には高血圧の基礎疾患がありますが、薬を飲むことで安定するとして、保健所が都の基準に基づいて「入院させる緊急性が低い」と判断し、自宅療養となりました。
しかし、翌7日の朝に女性は倒れ、救急搬送されましたが、死亡しました。

60代の男性は、発熱やせきなどの症状があり、去年12月19日に検査で陽性と判明し、基礎疾患がないことから自宅療養となりました。
保健所が定期的に健康観察を行い、28日には熱が下がって快方に向かっていたということです。
しかし、翌29日に自宅で倒れているのを訪れた家族が発見し、救急搬送しましたが、死亡しました。

神奈川県では、感染し自宅で療養していた横浜市内の60代の男性が、今月6日に死亡しています。
1人暮らしのこの男性は、今月3日に感染が確認され、高齢で肺炎の症状もあったことから入院の対象でしたが、横浜市の保健所は体調もよく本人の希望もあったことなどから、自宅療養としていました。
男性は血液中の酸素濃度の値が低くなっていましたが、県の健康管理の担当者は、本人が息苦しさなどの症状を訴えず会話もできていたことなどから、正確に測定できていない可能性があるとして経過観察とし、医師の診察などは行われませんでした。
黒岩知事は「対応に問題があった」として検証するとしています。

入院難民が増えると、このように自宅で亡くなる人も増えてくるのでしょう。

保健所は定期的に健康観察を行っているようですが、どこまで正確に状況を把握できているのか疑問です。

新型コロナの肺炎は見た目や自覚症状は問題なくても、その後急激に悪化することが知られていますが、健康観察でそのような特徴を十分考慮できているのでしょうか。

厚労省の資料にも書かれています。


「新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養及び自宅療養の対象並びに自治体における対応に向けた準備について」Q&A

入院難民の死亡が何人も出ている状況なので、厚労省も自治体まかせではなく、宿泊療養と自宅療養の場合は酸素飽和度の確認を必須にした方がいいと思うのですが。

神奈川県の男性のケースは、せっかく酸素濃度を測定していたにもかかわらず、保健所の担当者がそれを正しく活用しなかったために起きた不幸だと思います。
「正確に測定できていない可能性がある」と思ったのに、ちゃんと確認しなかったのでしょうか。

パルスオキシメーターは正しく使う必要があります。


 

 

よくわかるパルスオキシメータ

保健所の担当者はパルスオキシメーターの使い方をちゃんと理解しているのでしょうか?
 
 
現在保健所はパンク状態で、電話はつながりにくく、PCR検査も受けにくくなってきているようです。
症状が明らかに悪化しないと入院できないとなると、もう自分の命は自分で守るしかなさそうです。
とりあえず、パルスオキシメーターを1つ買っておこうかと思っているところです。