mRNAワクチンの長期的な副反応リスク?

新型コロナワクチンの短期的な副反応はいろいろ報道されていますが、長期的な副反応のリスクに関してはほとんど報道されていない気がします。

専門家の方に分かりやすく説明してほしいですが、もしかしてこのご時世、タブーですか?

YAHOO JAPANニュース(2020/11/20)
「有効性95%」世界を驚愕させた欧米のmRNAワクチン なぜ日本のワクチン開発は周回遅れなのか

mRNAからスパイクタンパク質を作る時に翻訳エラーは出るのでしょうか
「翻訳のエラーというのは一定の確率で当然あります。異常なタンパク質を検出するシステムが動物にも人間にもあります。少なくとも翻訳の段階で天然のmRNAから翻訳エラーが起きる確率以上に外から入れたmRNAの方が危ないかと言えば、そういうことはないと思います」
「天然のmRNAと同じメカニズムで翻訳されます。天然mRNAでも翻訳エラーが出る確率はゼロではありません。外から入れたmRNAからの翻訳エラーが、臨床的、医学的に現実的な問題になるかどうかは、現時点ではまだ分からないというのが実情と思います」

この文章を最初に読んだ時はチンプンカンプンだったのですが、高校の生物で勉強するようですね。

DNAからタンパク質を生成する「セントラルドグマ」です。


EETimes(2020/5/3)

人間の体の中では、DNAが転写されてRNAが作られて、RNAが翻訳されてタンパク質が生成されています。

新型コロナウイルスは「1本鎖RNAプラス鎖」というタイプで、RNAがそのまま翻訳されてウイルスタンパク質が作られるそうです。
(参考)日経メディカル(2020/3/30)

新型コロナのmRNAワクチンもRNAが翻訳されてタンパク質が作られて、その後免疫が活性化されるそうです。
(参考)RNA Japan mRNAワクチン:新型コロナウイルス感染を抑える切り札となるか?

 
mRNAワクチンに関しては、気になる事が2つあります。

1つは、ワクチンのmRNAを合成(転写)する時のエラーです。
世界中で争奪戦が繰り広げられている新型コロナワクチンは、工場でとてつもない量が急ピッチで製造(合成)されていると思われます。


mRNA as a Transformative Technology for Vaccine Development to Control Infectious Diseases

当然、最高水準の品質管理が厳格に行われているはずですが、不良品がゼロということはあり得ないと思います。

もしmRNAの中の一部の塩基か正しくないものになっていたら、接種後、正常でないタンパク質が生成されてしまうのでしょうか?


natureダイジェスト「生物学のセントラルドグマが覆されるのか?」
nature "Evidence of altered RNA stirs debate"

 
もう1つは、接種したワクチンのmRNAが翻訳される時のエラーです。

翻訳のエラー確率はmRNAの転写やDNAの複製より高いという話もあります。

京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 リボソームから伸びるRNA触手の役割

生物のセントラルドグマにおいて遺伝情報を正確に保つことは複製、転写、翻訳どの段階でも不可欠であるが、翻訳段階でのエラー確率は10-4とmRNAの転写(10-5)やDNA複製(10-6)と比較して高い。mRNA翻訳は核酸配列からアミノ酸配列へと変換する複雑な反応であり、 不正確なタンパク質合成は凝集を引き起こし、ときには神経変性疾患を引き起こす。哺乳類など複雑な生物ほど翻訳の正確性が高いと言われているが、どのように正確性を上昇させているかは知られていない。

最初のYAHOOの記事で、
「少なくとも翻訳の段階で天然のmRNAから翻訳エラーが起きる確率以上に外から入れたmRNAの方が危ないかと言えば、そういうことはないと思います」
と言っていますが、その根拠が知りたいです。
翻訳のメカニズムは全て解明されているのでしょうか?

 
mRNAワクチンでこういう可能性はあるのでしょうか?

日本医療研究開発機構 異常な翻訳停滞の強制終了を試験管内で再現―リボソームのユビキチン化による新生ペプチド鎖の運命決定機構―

異常タンパク質は、翻訳後にさまざまな要因で立体構造等の変化により生じますが、異常mRNAの翻訳や不正確な翻訳反応でも産生されます。タンパク質の合成途中のエラーによる翻訳停止はタンパク質の機能の重大な欠陥を引き起こし、タンパク質の恒常性の破綻につながります。タンパク質の恒常性の破綻は、更に不良なタンパク質の蓄積やオルガネラ(注11)の損傷、シグナル伝達経路の撹乱など、広範な細胞機能の障害を引き起こすため、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患の原因になると考えられます。

仮にこの手の副反応があるとしても、顕在化するのは数年後とか数10年後かもしれません。
それにワクチンとの因果関係の解明は容易ではないかもしれません。

 
まあ、どれだけのリスクの事なのか、素人にはちょっとよく分かりませんが・・

専門家の意見を聞いてみたいです。

でも、ワクチン推進派の先生方は、
「全く気にする必要ありませんよ~」
と完全否定するでしょうね。