mRNAワクチンのRNAが細胞のDNAに組み込まれる可能性
メディアでは多くの専門家が完全否定していますが、現時点で断言できるだけの証拠はあるのでしょうか?
以下の論文は、新型コロナウイルスのRNAが細胞のDNAに組み込まれる可能性についての研究論文です。
Reverse-transcribed SARS-CoV-2 RNA can integrate into the genome of cultured human cells and can be expressed in patient-derived tissues
逆転写されたSARS-CoV-2 RNAは、培養ヒト細胞のゲノムに組み込まれ、患者由来の組織で発現することができます。
プレプリント版はこれです
SARS-CoV-2 RNA reverse-transcribed and integrated into the human genome
(Google翻訳、一部補正)
SARS-CoV-2疾患の未解決の問題は、ウイルス増殖の証拠がないにも関わらず、最初の感染から何週間も後にPCRによって検出されるように、患者がウイルスRNAに対して陽性のままであることが多いことです。
ここでは、SARS-CoV-2 RNAが逆転写され、感染細胞のゲノムに組み込まれ、ウイルスと細胞配列を融合したキメラ転写物として発現されることを示します。
LINE-1 レトロトランスポゾンを介した、統合部位でのウイルス配列とコンセンサスLINE-1エンドヌクレアーゼ認識配列に隣接する標的部位の重複を発見しました。ターゲットプライム逆転写およびレトロポジションメカニズム。
なかなか専門用語が難しいですが、「LINE-1 レトロトランスポゾン」がポイントのようです。
レトロトランスポゾン「レトロトランスポゾン」は、トランスポゾンつまり「可動遺伝因子」の一種であり、多くの真核生物組織のゲノム内に普遍的に存在する。レトロトランスポゾンは、自分自身をRNAに複写した後、逆転写酵素によってDNAに複写し返されることで移動、つまり「転移」する。
「LINE」は、偽遺伝子と呼ばれることもあり、イントロンやプロモータを含まないが、内部に逆転写酵素やインテグラーゼのコードを有し、これにより、そうしたコード部分自身と、その他の非蛋白質コード部分とを併せて、複写できる。
“LINE-1"は「がらくたDNA」とも呼ばれている存在意義がよくわからないDNA配列だそうですが、逆転写酵素を持ち、自らのDNA配列を移動させるそうです。
京都大学 「がらくたDNA」がDNA上を移動する仕組みを解明 -宿主因子を巧妙に利用した移動戦略-
レトロトランスポゾンのLINE-1の働きによって、新型コロナウイルスのRNAが宿主細胞のDNAに組み込まれた後、その転写物(ヒトとウイルスの配列が融合したキメラ転写物)が生成される可能性があるということです。
実際に、新型コロナを感染させた培養ヒト細胞のDNAの中に、ウイルスゲノムの配列が見つかったそうです。
また、新型コロナの患者由来の組織のRNAシーケンスデータを分析したところ、キメラ転写産物が発見されたそうです。
新型コロナウイルスのRNAが宿主のDNAに組み込まれるメカニズムについてはまだ検証の余地があるようですが、おそらく「DNAに組み込まれること」は間違いなさそうです。
(それはそれで、いろいろ懸念は出てきますが。)
ということは、mRNAワクチンのRNAが細胞のDNAに組み込まれる可能性も、否定はできないのではないでしょうか。
次のような論文もあります。
この論文では、ワクチンのmRNAが細胞分裂の最中に核内に入る可能性にも言及しています。
mRNA, Nanolipid Particles and PEG: A Triad Never Used in Clinical Vaccines is Going to Be Tested on Hundreds of Millions of People
mRNA、脂質ナノ粒子、PEG:一度も臨床で使用されたことのないワクチンが数億人でテストされる予定です
(Google翻訳、一部補正)
有糸分裂:それは細胞分裂の過程であり、その結果、同じ数の染色体を持つ2つの娘細胞が形成されます。それは、前期、前中期、中期、後期、および終期の5つの段階にわたって進行します。前中期の間に、複数の小胞の核膜の断片化があります。次に、有糸分裂紡錘体が形成されます。これは、細胞分裂の過程(有糸分裂または減数分裂)の間に中心小体から生じ、染色体の中心小体から極に位置する中心小体に移動する微小管のセットです。中心小体は核の外側にあるため、紡錘体の微小管は核膜が破壊されるまで染色体のセントロメアに付着できないことを理解することが重要です。有糸分裂紡錘体が作成されると、姉妹染色分体は、同じの両方の極に向かって反対方向に引っ張られ、将来の娘染色体を生じさせます。終期の間に、娘染色体は伸長し、凝縮を失い、核膜が回復します。核膜は、粗面小胞体から再び形成されます。有糸分裂中に細胞物質が完全に再編成され、その間に細胞質に提示された分子(タンパク質、脂質、mRNA)が終期に新しい細胞核内に含まれる可能性があります。
減数分裂:これは、真核生物の生殖細胞に典型的な細胞分裂の過程であり、染色体の数が半分に減少して、各染色体の単一のコピーを含む半数体の性細胞または配偶子(卵子と精子)を作成します。
有糸分裂の前中期と同様に、減数分裂IおよびIIの前中期中に、核膜の断片化が複数の小胞で発生します。同様に、減数分裂の両方の段階で、細胞物質の完全な再編成が起こり、その間に細胞質に存在する分子(タンパク質、脂質、mRNA)が新しい細胞核に包まれて、私たちの細胞核に結合する可能性があり、有糸分裂と同じようにDNAを生成します。
しかし、この場合は、遺伝子変異が私たちの子孫に伝染するため、結果はより深刻になる可能性があります。
2つの異なる核侵入戦略:受動的経路と能動的経路。有糸分裂と減数分裂の前期の間に核膜は溶解し、核の近くの核酸複合体はその中に入る機会があります。ただし、間期(細胞分裂外)の細胞では、インポーチンαまたはβ経路を介した核膜孔複合体(NPC)での活発な結合が必要です。
世間一般では「ワクチンのRNAが細胞のDNAに入ることはない」と言われていますが、その理由はIDSAのFAQ
に次のように記載されています。
・核に入るための核アクセス信号がない
・mRNAをDNAに変換するための逆転写酵素がない
・mRNA由来のDNAが細胞のDNAに挿入されるためには酵素が必要
でも、これらは上の2つの論文によって全て否定できてしまうのではないでしょうか?
メディアなどで「ワクチンのRNAが細胞のDNAに入ることはない」と断言している専門家の方々に説明してほしいです。