サル痘の今後の動向が気になる
サル痘の感染拡大が止まらないようです。
NHK NEWS WEB (2022/7/26)「サル痘」感染 国内初確認 症状などあれば受診を 厚生労働省
欧米などを中心に報告が相次いでいる「サル痘」に東京都内の男性が感染していたことがわかりました。感染が確認されたのは東京都内に住む30代の男性です。
厚生労働省によりますと、今月15日以降、けん怠感や発疹、発熱、頭痛の症状が出て、25日に医療機関を受診し、都の検査で「サル痘」への感染が確認されたということです。
男性は先月下旬にヨーロッパに渡航し、今月中旬に日本に帰国したということで、現地で「サル痘」の感染者との接触があったということです。
ニューヨークでは1000人を超えたようです。
テレ朝news(2022/7/26)サル痘 NY市で1000人超 全米で感染拡大の中心地に
アメリカで「サル痘」の感染拡大の中心となっているニューヨーク市で、感染者が1000人を超えました。
22日の時点で、ニューヨーク市だけで全米の感染者のおよそ3割を占めていて、感染拡大の中心地となっています。
市が22日に配布した1万7000回分の天然痘ワクチンは10分で予約が埋まり、24日から2万6000回分のワクチンを追加で配布する予定です。
ニューヨークがアメリカのサル痘感染の中心地になっているようですが、新型コロナの感染拡大初期の頃を思い起こします。
ただし、サル痘の現状と新型コロナの感染拡大初期を比較すると、感染者数は全く違うようです。
検査体制の違いなどを考慮しても、サル痘の感染力は新型コロナよりかなり弱そうです。
とは言え、あまり油断はしない方がよさそうな気もします。
サル痘とは
サル痘の潜伏期間は5~21日(通常7~14日)とされる。潜伏期間の後、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などが1~5日続き、その後発疹が出現する。
発疹は典型的には顔面から始まり、体幹部へと広がる。初期は平坦であるが、水疱、膿疱化し痂皮化した後、発症から2~4週間で治癒する。
致命率は0~11%と報告され、特に小児において高い傾向にある。
現状、サル痘の水際対策は自己申告を待っているだけなので、今後、日本国内の感染者数も増えていくのではないでしょうか。
サル痘の現在の状況で気になるのは、欧米を中心に感染が拡大していることです。
CDC 2022 Monkeypox Outbreak Global Map
こんな話があったようです。
UPI(2002/6/9)Monkeypox could be used as bioweapon
サル痘は生物兵器として使用できます
ロシアでは天然痘の近縁種であるサル痘ウイルスを生物兵器プログラムで使用しており、テロリストが米国に対する生物攻撃に使用する可能性があると、科学者や元国連兵器検査官はUPIに語った。ソビエトは1980年代後半までに天然痘を扱いたくないと判断し、「天然痘の代わりに生物兵器としてサル痘を使用する可能性について重要な議論があった」と、ソビエト生物兵器プログラムの元副長官であったケン・アリベックは述べた。
ロシアの天然痘がテロリストに流出したのではないかという懸念があり、サル痘でも同様のことが起こったかどうかは定かではありません。匿名の別の元国連兵器検査官は、UPIに「サル痘が漏れたという確認はないが、可能性は存在する」と語った。
この記事をどこまで信じていいか分かりませんが、こういう事があっても不思議ではないと思います。
これも気になります。
NTI REPORT (2021/11/23)Strengthening Global Systems to Prevent and Respond to High-Consequence Biological Threats
重大な生物学的脅威を防止し、それに対応するためのグローバルシステムの強化
2021年3月、NTI(Nuclear Threat Initiative)はミュンヘン安全保障会議と提携して、重大な生物学的脅威を軽減するための机上演習を実施しました。演習の概要
技術および政策の専門家と協議して開発された架空のシナリオは、架空の国のブリニアで最初に出現し、18か月にわたって世界的に蔓延したサル痘ウイルスの異常な株を含む致命的な世界的大流行を想定しました。
最終的に、演習のシナリオでは、最初の発生は、不十分なバイオセーフティとバイオセキュリティの規定と弱い監視を備えた実験室で設計された病原体を使用したテロ攻撃によって引き起こされたことが明らかになりました。
演習の終了までに、架空のパンデミックにより、世界中で30億人以上の症例が発生し、2億7000万人が死亡しました。
Strengthening Global Systems to Prevent and Respond to High-Consequence Biological Threats
なぜか、このシナリオと現在のサル痘の感染拡大が始まった時期が同じです。
また、架空の国「ブリニア」はブリティッシュ(英国)を連想させます。
シナリオを作成した人が今の状況を予知していたのか、あるいは何者かがシナリオに合わせて実行したのか、今の国際情勢も関連して、いろいろ想像してしまいます。
今後の動向が気になります・・