安倍元首相の国葬は問題だらけ(その6)

莫大な警備費はいつ公表されるのでしょう?

朝日新聞(2022/8/25)
安倍元首相の国葬、予備費から2.5億円支出へ 政府調整

政府が9月27日に行う安倍晋三元首相の国葬の費用について、約2億5千万円を予備費から支出する方向で調整していることが分かった。会場となる日本武道館(東京)の借り上げや新型コロナウイルスの感染対策といった費用を想定しているとみられる。

関係者によると、約2億5千万円の中には会場周辺の警備費は含まれない。 参列者については6400人規模を想定。約6千人が参列した1967年の吉田茂元首相の国葬を上回る規模となる可能性がある。

とりあえず一部の費用だけ出して、費用の全体を見せないところに政府の不誠実さを感じます。

莫大な費用が予想される警備費に関しては、このような話もあります。

女性自身(2022/8/25)
安倍元首相の国葬に2億円も警備費は含まれず…“吉田茂”超えで高まる血税37億円投入の公算

「昭和天皇の大喪の礼では警察官3万2千人が動員され、当時の警備費用は24億円でした。’19年10月に行われた今上天皇の即位礼正殿の儀では、警察官約2万6千人が動員され、警備関係費用としては28億5000万円がかかりました。安倍元首相は演説中の銃撃によって亡くなったこともあり、これまで以上に警備が強化されることが予想されます。通常よりも人員を増やすとなれば、警備費用は35億円ほどに増えてもおかしくないでしょう」

警備費用は35億円かかってもおかしくないようですが、もっとかかってもおかしくない気がします。

参列者が6400人で、その中には各国の要人もかなりの人数が含まれていると思われます。
すでにアメリカのハリス副大統領やインドのモディ首相など、現役のトップクラスの参列が報道されています。

また、警戒エリアも武道館を中心にかなり広範囲になるようです。

乗りものニュース(2022/8/25)
安倍氏国葬で「日本武道館から46km圏内」を「飛行制限区域」に設定へ 9月26日から3日間

国土交通省と警察庁は2022年8月25日(木)、安倍元総理の国葬を日本武道館で実施するのにともない、日本武道館から半径25海里(約46km)以内を「飛行制限区域」に設定すると発表しました。期間は9月26日から28日まで。
高度はすべての高度。管制機関から飛行を認められた通常の定期便や、警備等を任務とする航空機、報道機関や防災用のヘリ・飛行機などは制限をうけません。

 
参考までに、過去のサミットの警備費はこれくらいだそうです。

SankeiBiz(2015/11/24)
サミット警備予算、340億円に実質増額 パリ同時多発テロ踏まえ態勢充実

来年5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)開催に要する予算総額が約600億円に上り、うち警備関連費が約340億円になる見通しとなったことが分かった。
北海道・洞爺湖サミットの総額は約606億円で、警備費は約331億円。

ちなみに、東京五輪の警備・安全対策費は263億円だそうです。

読売新聞(2022/6/21)
東京五輪の経費1兆4238億円、試算より292億円減…無観客での警備費縮減などで

大会経費は通常の運営費に、大会延期に伴う費用や353億円の新型コロナウイルス対策費が上乗せされたが、無観客開催で警備費が縮減され、来日する大会関係者を絞ることで宿泊・輸送費を減らすなどの簡素化に努めた

サミットと東京五輪では参加人数も期間も全く違うと思いますが、警備費の差はそれほど大きくはないようです。
要人の警備に莫大な費用がかかるということでしょうか。

少し前の記事ですが、こんな話もあります。

日刊ゲンダイ(2015/11/26)
テロ対策で税金ブン捕り 公安警察の予算は“青天井”になる

「警察の公安当局は日本でテロ不安が高まっている現状を千載一遇のチャンスと捉えているはずです。戦後、莫大な権限と予算を握った公安警察は“エリート集団”と呼ばれましたが、冷戦が終わり役割を終えてからは、霞が関で肩身の狭い思いをしてきた。さらに5年前、警視庁公安部が極秘の内部資料を流出させる決定的なミスを犯したことで、不要論すら出ていた。今はその不要論を払拭するまたとない好機といえます。やれ防犯カメラの増設が必要だ、やれセキュリティーの強化が必要だと、事あるごとにテロ対策のための予算と人員を要求するようになると思います。サミットの補正にしたって、ドサクサ紛れの火事場泥棒みたいです」

いずれにせよ、政府は早急に費用の全体像を公表すべきだと思います。