マイナ保険証の代わりの資格確認書も大混乱
政府内でもかなり混乱している様子が伺えます。
FNNプライムオンライン(2023/7/27)マイナ保険証の未取得者の「資格確認書」有効期限は1年に定めず
マイナンバーカードの誤情報問題でマイナ保険証に国民が不信感を抱く中、政府は、「マイナ保険証」を取得していない人に発行する「資格確認書」の有効期限を一律に定めない方向で検討に入った。
「マイナ保険証」を取得していない人の健康保険資格を示す「資格確認書」については有効期限が1年で、毎年更新する必要があるとされていた。有効期限については、自営業者らが加入する国民健康保険や会社員やその家族が加入する健康保険組合ごとの判断に委ねられることになる見通しだ。
申請がいるとか、プッシュ型にするとか、コロコロ話が変わる資格確認書ですが、有効期限も良く分からなくなってきました。
政府内でもかなり混乱しているのでしょう。
7月26日に行われた「参議院地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会」で、加藤厚生労働大臣は以下のように発言しています。
まず資格確認書については、マイナンバーカードを紛失した方や取得していない方など、オンライン資格確認を受けることができない状況にある方に対して、申請により保険者が交付する。これを原則としているところであります。
しかし一方で、資格確認書の申請手続きの失念等によって、保険料を支払いながら保険診療を受けることができない。こういった事態を防ぐ必要があります。
そのためにも様々な資格確認書への切り替えも含めた周知、あるいは代理申請も含めた申請の勧奨などきめ細かな対応、それでもなお資格確認書の申請が期待できないと判断された場合には、本人からの申請によらず職権で交付するといった柔軟な対応を想定しているところでございます。
その具体的な対応については、今後保険者のご意見も聞きながら検討しておりますが、例えば、健康保険証としての利用登録がされたマイナンバーカードを保有していない方を把握した上で、職権交付の規定なども踏まえ、その運用を検討し、すべての被保険者が必要な保険診療を受けられるように、適切な対応を図っていきたいと考えております。
簡単にまとめると、
資格確認書は、申請が原則だけど、申請が期待できない場合は職権で交付する。
ということですが、
「申請が期待できない場合」とは、どういう場合なのでしょう?
申請が来るのを何日か待ってみて、来なかったら職権で交付する?
資格確認書が必要な人を分かっているなら、最初から職権で交付すればよさそうな気がしますが・・
ただ、気になるのは、資格確認書が必要な人を漏れなく把握できるのかという点です。
「健康保険証としての利用登録がされたマイナンバーカードを保有していない方」
ですが、おそらく、こんな感じになるのではないでしょうか。
混乱の元になりそうな点がいくつかありそうですが、1つは電子証明書です。
マイナ保険証の登録をした後に、有効期限切れやカードの返納などの理由で、電子証明書が失効する場合がありますが、その場合は資格確認書を交付する必要があると思われます。
さらに言えば、電子証明書の有効期限の前でも、資格確認書の交付に要する時間を考慮して、有効期限が切れそうな場合は交付が必要かもしれません。
2025年以降、大量の電子証明書が更新時期を迎えます。
大丈夫でしょうか・・
また、こういうニュースがあると、マイナ保険証の登録をしたという認識がない人もいるかもしれません。
テレ朝news(2023/6/5)勝手に保険証と紐づけ事案が5件 マイナカードで 本人希望せずに
トラブルが相次いでいるマイナンバーカードで、自治体が本人の意に反して勝手に保険証とひも付ける事案が5件あったことが明らかになりました。
すでに気付いた人は登録を解除してもらっているようですが、まだ気付いてない人は、資格確認書を申請した時に断られて気付くのでしょうか。
そういう人がどれだけいるのか知りませんが、申請窓口でクレームに発展するかもしれません。
マイナ保険証の厄介なところは、健康保険の資格とは直接関係ないマイナンバーカードの電子証明書が絡んでいるところです。
健康保険とは全く関係ない条件で、電子証明書の有効期限が来たり失効したりして、マイナ保険証が使えなくなってしまいます。
そして、それによって、資格確認書が必要になったり、ならなかったりします。
しかも、これは一時的な話ではなく、今後もずっと続くことになります。
マイナ保険証、ちょっと問題があり過ぎる気がします。
もう、廃止した方がいいのではないでしょうか・・