ヒズボラ戦闘員のポケベルが次々に爆発
安全だと思って使っていたポケベルに爆発物が仕込まれていたようです。
日テレNEWS(2024/9/18)ヒズボラ戦闘員の“ポケベル”次々に爆発 子ども含む9人死亡 レバノン
ALJAZEERA(2024/9/18)
地元メディアによりますと、17日、首都ベイルート近郊やレバノン南部など各地で、ヒズボラの戦闘員らが持っていたポケットベルのような通信機器が次々に爆発したということです。レバノンの保健省は子どもを含む9人が死亡、2750人がケガをしたと発表しました。レバノン駐在のイラン大使がケガをしたほか、シリアで7人が死亡、14人がケガをしたという情報もあります。
この通信機器は、ヒズボラの戦闘員らが傍受されにくい連絡手段として数か月前から使っているものだということです。
Hezbollah pagers compromised in a ‘major state operation’
Reuters(2024/9/18)ヒズボラのポケベルが「国家による大規模作戦」で侵害される
軍事・政治アナリストのエリヤ・マグニエ氏は、ヒズボラのメンバーへの攻撃に使用されたポケベルがどのようにして侵入されたかを説明した。「ポケベルの電子回路に埋め込まれた爆発物（PETNの一種）は、高度な技術的専門知識と国家レベルの諜報機関の関与を示している」とマグニエ氏はブリュッセルからアルジャジーラに語った。
「この貨物はレバノンへは直接向かわず、レバノンではこの種の装置の受け取りが禁止されているため、近くの港に3か月間停泊していた。ヒズボラの調査によると、イスラエルが爆発力の非常に強い爆発物を仕掛けるには十分な時間だったという。」
マグニエ氏は爆発がどのように起こったかについても説明した。
「イスラエル軍は、これらのポケベルにメッセージを送りました。そして、そのメッセージには誤りがありました。3回も誤りがありました。そして、人々はそれを見る必要があり、ポケベルが振動し始めました。そして、ポケベルは爆発しました。このため、300人以上が両手を失い、その他多くの人が片目または両目を失い、150人が胃の一部を失いました。」マグニエ氏は、捜査官らは爆発しなかったポケベルからこうした結論に達することができたと述べた。
Taiwan's Gold Apollo says it did not make the pagers used in Lebanon explosions
Reuters(2024/9/18)台湾のゴールド・アポロは、レバノンの爆発で使用されたポケベルを製造していないと主張
台湾のゴールド・アポロ社は、火曜日のレバノンでの爆発に使用されたポケベルを製造していなかったと、同社の創業者徐清光氏が水曜日に記者団に語った。
徐氏は、爆発に使用されたポケベルは台湾企業のブランドを使用する権利を持つ欧州の企業によって製造されたと述べた。
「その製品は私たちのものではありません。ただ、私たちのブランドが付いていただけです」と彼は語った。
徐氏はポケベルを製造したとされる会社名を明らかにしなかったが、ゴールド・アポロ社もこの事件の被害者であると付け加えた。
Israel planted explosives in Hezbollah's Taiwan-made pagers, sources say
イスラエルがヒズボラの台湾製ポケベルに爆発物を仕掛けたと情報筋が語る
イスラエルの諜報機関モサドは、火曜日の爆発の数か月前に、レバノンの組織ヒズボラが注文した台湾製のポケベル５０００台に少量の爆発物を仕掛けていたと、レバノンの治安当局高官と別の関係筋がロイター通信に語った。レバノンの治安当局幹部によると、同組織は台湾のゴールド・アポロ社製のポケベル5000台を発注しており、複数の情報筋によると、このポケベルは春にレバノンに持ち込まれたという。
レバノンの治安当局の高官は、このポケベルのモデル「AP924」の写真を特定した。このポケベルは他のポケベルと同様に、テキストメッセージを無線で受信して表示するが、電話をかけることはできない。ヒズボラの戦闘員らは、イスラエルの位置追跡を回避するため、ポケベルをローテクな通信手段として使用していると、同組織の活動に詳しい2人の情報筋が今年ロイター通信に語った。
しかし、レバノンの高官筋は、この装置はイスラエルの諜報機関によって「製造レベルで」改造されたと述べた。
「モサドは、コードを受信する爆発物を含む基板を装置内に注入した。いかなる手段でも、いかなる装置やスキャナーを使っても、それを検知するのは非常に難しい」と情報筋は語った。情報筋によると、暗号化されたメッセージが送信された際にポケベル3,000台が爆発し、同時に爆発物が作動したという。
別の治安筋はロイター通信に対し、新型ポケベルには最大３グラムの爆発物が隠されており、ヒズボラには数カ月間「検知されなかった」と語った。
わずか３グラムの爆発物が仕込まれていたようです。
5000台ということは、ある程度の量産体制を構築して行われたと思われますが、そうなってくると、ヒズボラ以外に出回っている可能性も否定できないのではないでしょうか。
もしかしたら、すでに世界中に爆発物入りの通信機器が拡散しているかもしれません。
やばい世の中になってしまったものです・・
