福島原発処理水問題、各国のトリチウム以外も調べた方がいいのでは？
日本政府はとにかく「トリチウム」に注目させて安全性を訴えようとしていますが・・
環境省 放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料（令和4年度版）
政府やマスコミが「トリチウムは・・」と言えば言うほど、トリチウム以外の物質が気になります。
環境省 放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料（令和４年度版）
ALPSで再処理（二次処理）すれば、濃度が十分低下するということですが、それを数十年間（東電の計画は３０年程度らしいが）放出し続けたら環境にどういう影響があるのか、良く分からないのが問題だと思います。
政府も東電もまともに説明できないから、触れたくないのでしょう。
経産省のホームページにこのような記載があります。
Ｑ８：福島第一原発と他の原子力施設から排出される水の違いは？
福島第一原子力発電所の建屋の中に存在する汚染水は、一般の原子力発電所からの排水には通常含まれない（例えば、セシウムやストロンチウムなどの）放射性物質が含まれています。これらの放射性物質は、ALPSによる浄化処理により、国の規制基準を遵守する形で排出されることになります。
また、これらの放射性物質は、各国の再処理工場からの排水にも含まれていますが、同様に各国の規制基準を遵守して排出されています。
フランスやイギリスの再処理施設もトリチウム以外の放射性物質を排出しているようです。
一方、通常の原発の場合は、
原子炉内の生成物軽水炉型原子力発電所（東京電力福島第一原子力発電所も含む）は現在、世界で最も広く使われているタイプの原子炉です。燃料の濃縮ウラン（ウラン235：３～５％、ウラン238：95～97％）に中性子を当てると、核分裂が起こります。そのとき、ヨウ素131、セシウム137、ストロンチウム90等の放射性の核分裂生成物が作られます。また、ウラン238に中性子が当たると、プルトニウム239が作られます。
正常に原子炉が働けば、これらの生成物は燃料棒の中にとどまり、原子炉から外へは漏れ出しません。
正常に原子炉が働けば、燃料棒の中にとどまる。
ということですが、実際には一次冷却水に漏れることはあるようです。
燃料集合体は100本や200本の核燃料棒からなり、その内の1本が振動で穴が開いたり、ピンホールが開いていたりすると、一次冷却水中に放射性物質が僅かに漏れ出ます。
一次冷却水と放射性ヨウ素はジルコニウム合金の薄い金属壁で隔てられていますが、それが少し破れると、放射性希ガスや、放射性ヨウ素、セシウム137などと一緒に一次冷却水中に漏れ出す事があります。
一次冷却水は、BWRの場合は原子炉圧力容器とタービンと復水器の中に閉じ込められているので、外部に漏れることはなさそうですが、実際はどうなのでしょう？
放射性廃棄物処理設備
低伝導度廃液系では、1次冷却系のポンプやバルブから漏れた機器ドレンと呼ばれるものや、イオン交換樹脂の逆洗液といった放射性物質の濃度が比較的高く高純度の廃液を扱う。まず低伝導度廃液系収集タンクに集め、不溶性の粒子をろ過装置でろ過して固形分は固体廃棄物処理系へフィルタスラッジとして送る。ろ過後の液体分はイオン交換樹脂処理を行う脱塩装置でイオン状の不純物を除き、水質基準を確認後、補給水として復水貯蔵タンクへ送り再利用する。
いずれにせよ、各国の原発と再処理施設の周辺の海水の放射性物質を調べて、福島の海水と比較したらいいのではないでしょうか。
欧州の周辺海域を厳密に調べたら、福島どころではない状態だったりしないでしょうか？
JBpress(2013/5/1)
世界中で広がる放射性廃棄物の不法投棄
1950年から63年の間に、イギリスとベルギーは、この海峡にドラム缶2万8500個分の核廃棄物を沈めた。
国際原子力機関（IAEA）の報告によれば、この2万8500個のドラム缶は、1万7244トンの軽度の汚染の核廃棄物とともに、チャンネル諸島のオルダニー島の北側の断層部分に沈んでいる。
このたび、調査チームが計量すると、この海域の放射線量が高かった。
ドラム缶の廃棄された場所は124メートルと深度が浅いので、これ以上放射能が漏れ出すと、海水が汚染され、困ったことになる。まずいことに、ここは漁業の行われている場所でもある。核廃棄物は、どうやら大西洋や北海にもたくさん沈んでいるらしい。やはりIAEAの資料によれば、1949年から82年の間に多くの国が核廃棄物の詰まったドラム缶を海に捨てた。ドイツももちろん捨てている。
この投稿は数日前から話題になっているようです。
使用している線量計はInternational Medcom, Inc 製で、怪しいものではなさそうです。
杭州湾は秦山原子力発電所があるところです。
トリチウム以外の放射性物質についても、福島が他の原発や再処理施設より少なければ、少しは安心材料になるかもしれません。
原発の不都合な真実が明らかになる可能性もありますが・・
