増税イメージ払拭のための4万円減税、企業は膨大な事務負担を押し付けられる

岸田政権は企業に生産性が下がる事ばかりやらせます。

日経XTECH(2024/3/28)
複雑怪奇な「4万円減税」、業務システムの対応進むも企業の給与事務に募る不安

経済対策として1人当たり4万円の税負担を減らす定額減税が2024年6月にスタートする。制度の実務が明らかになるにつれて、実務関係者からは「複雑すぎる」と事務負担やミスの多発を心配する指摘が上がり始めている。

減税は所得税(国税)と住民税(地方税)に分けて実施するが、年収額や扶養親族の人数によっては減税のタイミングが異なってくるケースがある。減税と給付を組み合わせる、年末調整で残った減税分を一括で処理するなど、様々なパターンが出てくるからだ。

最も人口が多い給与所得者の世帯では、その実務を担うのは税金を源泉徴収している企業である。企業などに住民税額を通知している地方自治体も負担が大きいと見られている。企業を支援する税理士や、企業に人事給与パッケージソフトなどの業務システムを供給しているITベンダーからは「実務が複雑すぎて顧客企業にどう説明するかを思案している」との声が出ている。

 
岸田首相の増税イメージ払拭のために実施される「1人4万円減税制度」ですが、案の定、企業には膨大な事務負担が発生することになりそうです。

減税が始まる6月までに、企業は社員1人1人の状況に応じて減税額(月次減税額)を算出しておく必要があります。



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給与等の源泉徴収事務に係る令和6年分所得税の定額減税のしかた

算出した減税額(月次減税額)を6月以降の給与やボーナスで控除しますが、6月分で控除し切れない場合は7月以降も控除を続ける必要があります。



給与等の源泉徴収事務に係る令和6年分所得税の定額減税のしかた

さらに、年末調整で最終的な減税額を確定して、過不足を精算する必要もあります。


給与等の源泉徴収事務に係る令和6年分所得税の定額減税のしかた

例によって国税庁は特設サイト を作って制度の周知をしていますが、そんなサイトを作る必要があるような複雑な制度は、もういい加減にしてほしい気がします。

インボイス制度では全国で毎月3400億円のコストが増えるという推計がありましたが、この4万円減税はどうなのでしょう?

(参考)インボイス制度で国民と事業者は莫大な負担を押し付けられる

それに、この4万円減税は今年だけです。

岸田政権が物価高対策として打ち出した定額減税は、現在のところ2024年度に実施して終わる。しかし、一度限りの措置のために業務システムに対して複雑な改修対応や事務負担を求める政策は賢明とはいえない。

政府は生産性向上とか、働き方改革とか、いろいろ言っていますが、企業に膨大な事務負担を押し付けて生産性を落とそうとしています。

一体、何を考えているのでしょう・・

 
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