全国初の「顔パス」本格導入「山万ユーカリが丘線」
実用レベルに達したということでしょうか。
読売新聞(2024/6/15)鉄道改札で全国初の「顔認証」本格導入、6駅にタブレット8台…従来の切符と定期券の新規発売取りやめ
Impress Watch (2024/6/7)千葉県佐倉市のユーカリが丘ニュータウンを走行する鉄道「山万ユーカリが丘線」で15日、顔認証で乗り降りできるシステムが全国で初めて本格導入される。利用者は事前に専用サイトでクレジットカード情報と顔を登録し、改札に設置されたタブレットに顔をかざして乗車する。両手に荷物を持っていてもスムーズに利用できるなど、利便性が高まることが期待される。
山万ユーカリが丘線、顔認証乗車システム「ユーカリPASS」
NHK千葉放送局(2024/6/14)「ユーカリPASS(顔認証乗車システム)」は、パナソニック コネクトによる顔認証技術とジョルダンの決済・チケット管理システム「JorudanStyle Point&Pass」を用い、非接触・非対面での本人確認とチケット確認、乗車管理を行ない、利用者の「顔」で乗車可能にするもの。
“顔パス”乗車!? 山万ユーカリが丘線「ユーカリPASS」 全国初の顔認証 使い方は QRコード切符も 千葉 佐倉
改札に取り付けられたカメラが顔を認証すると、自動的にクレジットカードで運賃が決済されます。「顔パス」で乗車するには、事前に自分の顔写真とクレジットカードなどの情報をスマートフォンからオンラインで登録する必要があります。
そして、自分で顔写真を撮影します。
5分もかからずに登録が完了しました。
住宅街を通る“地域の足”の「ユーカリが丘線」。「Suica」などの交通系ICカードは利用できず、乗客は現金で磁気付きのきっぷなどを買う必要がありました。
そこから一気に最先端の技術を導入したきっかけは、顔認証システムの開発会社から、今後各地の路線で導入を広げるのを前に、まずは規模の小さい路線でスタートしたいと声がかかったことでした。
高齢化で乗客が減少する中、経営の効率を少しでも高めようと、国の補助金を含めて総額6000万円をかけてシステムを導入しました。「顔パス」は地域全体へ
「ユーカリが丘線」を運営する「山万」は、沿線で運行しているバスでも、6月15日から顔認証のシステムを導入します。
さらに将来的には、沿線の商店や飲食店にも導入してもらい、すべてが「顔パス」で済ませられる地域として、魅力を高めていきたい考えです。
ユーカリが丘では、以前から顔認証の導入が積極的に行われてきました。
“顔パス”でOK 千葉に「手ぶら決済タウン」誕生【未来予測13】
ここ数年で着々とキャッシュレス化が進展し、脱現金化が進む日本。決済のイノベーションは、いよいよ次のステージへと飛躍する。顔で本人確認して手ぶらで決済できる次世代版キャッシュレス普及の機運が高まっているのだ。スマホすら要らないペイレスな世界がこれからやってくる。
それを街全体に社会実装しようとしているのが千葉県佐倉市にあるニュータウン「ユーカリが丘」。街を1周する新交通システムの6駅や、住宅地や商業施設を走り回るコミュニティーバス5系統では、市民100人が日々顔認証決済による乗車実験に参加している。
交通機関から商業施設まで 街のいたる所で顔がIDになる
2022年には、実証実験の対象を商業ビルなどにも広げる。レジで財布もスマホも取り出すことなく、住民が快適に買い物できるかを検証する。「正式サービスへの移行は24年の計画。全住民が街中でペイレスの恩恵にあずかれるよう、福祉施設や医療機関にも導入していく」
20年11月から5系統のコミュニティーバスの運行を開始。現在すべてのバスで、顔認証のためのタブレットが乗車口付近に設置してある。定期券をあらかじめ登録しておくことも可能
鉄道の改札に本格導入するということは、認証性能が実用レベルに達したということなのでしょう。
とは言え、さすがに誤認証が絶対ないとは言えないと思います。
登録した人は、クレジットカードの明細書をちゃんとチェックしたほうがいいかもしれません。
登録した顔データが、どこで、いつまで、どう管理されて、どう利用されるのかは気になります。
鉄道会社が集めた顔データは、町の防犯にも活用するのでしょうか?
最近はスーパーなどでも顔認証の防犯システムがどんどん導入されているようです。
日本経済新聞(2021/3/24)万引き対策 顔認証・AI、テクノロジーの力で逃がさず
グローリーのこれまでのシステムは、数千人分の顔データをベースにした平均的な顔との差異から、対象者の顔周辺の100カ所以上の特徴を検知。「事前に登録している顔と来店している人の顔を全て照らし合わせることで、事前に登録している顔を瞬時に見分けることができた」と同社生体・画像認識販売企画一部の越智康雄部長は話す。過去に万引きや迷惑行為をした人物の画像を登録しておけば、その人物の来店時に通知が届く仕組みだ。現在、グローリーの顔認証のシステムはスーパーや書店をはじめ、全国約1000店舗が導入している。19年7月からは東京・渋谷の大型書店3店が共同で顔画像を共有し、万引き対策を行うプロジェクトに参画した。このプロジェクトに参加した書店の中には、前の年よりも被害がほぼ半分になった店舗もあったという。
某大手スーパーでは不審者情報を全店舗で共有しているという話を聞いたことがありますが、顔データは防犯上、非常に重要なデータです。
「顔パス」という非常に顧客にメリットがありそうなワードですが、それを企業や行政機関が積極的に導入する裏の目的は、防犯(政治犯を含む)にあることは間違いなさそうです。